2012-03-03

SF映画: スキャナー・ダークリー

ver.1.0 2012-03-04

amazonでの「リストにあるDVDがどれでも3枚で3000円」のバーゲンで買ったDVDの2枚目です。


タイトル: スキャナー・ダークリー
原題: A SCANNER DARKLY
ジャンル: SF/ドラッグ中毒
種別: DVD
収録時間: 100分
メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
映画の公開年月日: 2006年
発売日: 2007年5月25日
価格: 3980円(税込) 実売1500円

映画主演:キアヌ・リーブス



原作著者:フィリップ・K・ディック
原作:
a) サンリオSF文庫、 暗闇のスキャナー(1980年)絶版
b) 創元SF文庫、暗闇のスキャナー(1991年)絶版
c) ハヤカワ文庫SF、暗闇のスキャナー(2005年)

原作小説著者フィリップ・K・ディックのSF小説の映画化作品:
・ブレードランナー(原作小説と内容が大幅に異なり全く別物)
・トータル・リコール(原作小説と内容が大幅に異なる)
・スキャナー・ダークリー(原作小説と内容がほぼ同一)
・マイノリティ・リポート(原作小説と内容が大幅に異なる)

パッケージ裏の解説
近未来のアメリカ、政府が腐敗した社会には、「物質D」と呼ばれる右脳と左脳を分裂させてしまう恐ろしいドラッグが蔓延。人民の権利はことごとく踏みにじられていた。キアヌ・リーブス演じる覆面捜査官は、「物質D」の供給源を探るため、自らジャンキーとなりドラッグの世界へと深く潜入していくが、やがて捜査官の立場で、ジャンキーとしての自分を監視する事態に陥る。そして、彼の中で捜査官とジャンキーという2つの人格が分裂し始め、徐々に、確実に崩壊していくのだった。

感想
俺が持っている原作小説は1980年のサンリオSF文庫版の「暗闇のスキャナー」です。3回ほど読みましたがそれはもう30年前後ほども前なのでこの映画は「大幅にカットされている箇所はあるがほぼ原作小説そのまま」という程度しか違いがわかりません。
ほぼ原作小説そのままなので、この映画はディック・ファン以外にはお勧めしかねます。
なぜお勧め出来ないかと言うと、ほぼ全ての登場人物たちが最初から最後までドラッグでラリっているからです。わかりやすく言うとわけがわからないということです。そのさまは悲惨で笑えません。
ディック作品の大きな特徴の一つである、「どこまでが現実でどこからが現実で無いのか小説の主人公にもわからない」はとても薄いです。
原作小説では主人公ボブの女友達のドナは、「重度のドラッグ服用で顔が崩れてしまい、生来だらしなく、絶対に知り合いになりたくないような性格」というような印象だったような記憶がありますが、映画は女優が演じているのでそれほど悪い印象を持てない美人でした。ボブの3人のドラッグ中毒仲間も俺が想像した原作小説の印象とは異なる外見でした。
「何百万人ものデータから常時異なる人の顔が投影される」という設定の捜査官が着る「スクランブルスーツ」はうまく表現していると思いました。


■YouTube, A Scanner Darkly Trailer

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