2006-04-23

SF小説: アイザック・アシモフ, はだかの太陽

2006-01-09 「鋼鉄都市」 の正式な続編であるSF推理小説です。このシリーズは「鋼鉄都市」と「はだかの太陽」のニ冊だけです。



(現在は多分この最初の表紙絵ではありません。)

題名: はだかの太陽
著者: アイザック・アシモフ (Isaac Asimov)
オリジナル タイトル: The Naked Sun
オリジナル発表年月日: 1957年
出版社: ハヤカワ文庫SF
番号: SF558
初版発行年月日: 一九八四年五月三十一日
価格: 600円(本体583円) (1993年の価格)
表紙イラスト: 野中 昇


「カバー裏 あらすじ」
すべてがロボットによって管理さ
れる惑星ソラリア━━だが、そこ
で、有史以来初の殺人事件が発生
した。ロボットしかいない密室で
人間が殺されたのだ。ロボットに
殺人ができるはずはない。ソラリ
アの要請で急遽地球から派遣され
たイライジャ・ベイリ刑事は、ロ
ボットのオリヴァーとともに捜査
に着手するが・・・・・・『鋼鉄都市』の
名コンビがふたたび登場し、完全
殺人の謎を鮮やかに解明する、フ
ァン待望の傑作SFミステリ!




感想
前作の主人公のイライジャ・ベイリ刑事とR・ダニール・オリヴァーが出てきます。違和感があるのはベイリがなにかと「ヨシャバテ(なんてこった)」と言うことだけです。ストーリーは「カバー裏 あらすじ」の通りです。

この小説のメインとなる事柄は二つあります。
一つ目は、人口過密なドームに住むようになって何百年も経っている地球人であるベイリが、むき出しの太陽が見える極端に人口密度が低い惑星ソラリアに派遣されます。地球人は空が見える場所や広大な空間に耐えられなくなっており、ベイリは何回も気絶しながらそれを克服しようとします。
それに対して遠い祖先は地球人であるソラリア人は立体TV電話のようなものでお互いに話をしており、自分の配偶者でさえじかに会って話しをしたりすることはしません。ソラリア人は実際に会って話すということに耐えられません。

二つ目は「鋼鉄都市」と同じように「わたしはロボット」で定義づけられた「ロボット三原則」があるのに「果たしてロボットに殺人をすることが出来るのか?」ということを突き詰めた話であることです。

「ロボット工学三原則」
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。またその危険を看破することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第ニ条 ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし与えられた命令が第一条に反する場合はこの限りではない。
第三条 ロボットは第一条および第ニ条に反するおそれのない限り自己を守らなければならない。

私はこの小説を読むのは二回目です。それは最初に読んだ時にあまり面白いとは思わなかったからです。犯人が誰かということさえ忘れていたので、最後まで犯人が誰かはわかりませんでした。どんでん返しがあるので推理小説としてそれなりに楽しめるとは思います。
上記の二つのメインとなる事柄を理解している人は早い段階で誰が犯人かわかると思います。

私はよく本屋に行きますが、この小説が再販されたのを見かけたことが一度も無いので、手に入れるのは難しいかも知れません。

0 件のコメント:

コメントを投稿